司法書士試験と基本情報技術者試験の難易度


導入

今回、気まぐれな投稿ではあるのですが、基本情報技術者試験について語ってみたいと思います。

そうは言うものの、司法書士試験と比較をしてみることには意味が有ると思います。この記事では、比較についても述べます。

基本情報技術者試験の概要

基本情報技術者試験はIPA(経済産業省)の国家資格になります。

基本情報技術者試験は10月に実施されるため、司法書士試験の合格発表待ちの方が受験するには、うってつけではあるのですが、調査の結果、願書の提出が締め切られていました。(基本情報技術者試験の対策と言う記事を書きたかったのですが、間に合いませんでした。)

基本情報技術者試験は1年に2回開催されます。4月と10月です。よって受験してみたい方は、来年の4月まで待つことになります。

司法書士試験と違い、この試験は絶対評価です。午前と午後があり、双方で60%以上を正解することで合格となります。

個人的には合格率と言う数値には何の意味も無いと思っているので、あえては述べません。調べるのも面倒くさいですし。

勘違いしている人がいますが、この試験は Word や Excel やパワポの使い方を問う試験ではありません。コンピュータの動作の仕組みやソフトウェアの開発方法について問う試験です。

この試験、意外に思われる方もいるかもしれませんが、パソコンを全く使いません。

よく、パソコンとプログラミングを混同されている方を見かけますが、プログラミングはパソコンとは独立の概念であり、パソコンが無くてもプログラミングは可能です。ただし、パソコンを動作させるにはプログラミングが必要です。

合格するメリット

合格することで次のようなメリットがあります。名称独占や独占業務はありませんが、実はかなり美味しい資格です。

  • IT業界で戦えるだけの必要最低限度の能力が付く。
    ⇒だからと言って、全くの未経験者が、これのみで就職するのは難しいでしょう。
    ⇒しかし、未合格者は実務能力が劣ることが多いです。
  • 学生の場合、就職が有利になる。
  • 企業次第では資格手当が付く。
  • 実務経験者が普段扱わないような分野を勉強することで、視野を広げることができる。
    ⇒出世を狙うなら、資格が必須だというのが私の意見です。
  • 実務経験者が自己の能力を確認できる。

派遣の場合、この資格を持っていないと、派遣先に受け入れてもらえない場合が有ります。

基本情報技術者試験の難易度

名前に「基本」と書いてあるからと言って、趣味検定レベルの試験ではありません。素人がなめてかかるとまず落ちます。

この試験を含むIPAの試験ほど、難易度の感じ方に個人差がある試験も珍しいでしょう。

しかし、さすがに司法書士試験より難しいとは申し上げません。

なお、この下位資格としてITパスポート試験と言うのが有りますが、こちらは「コンピュータを使用する人」の試験であり、かなり毛色が異なります。

ITパスポート試験と基本情報技術者試験の難易度差は、基本情報技術者試験の方が10倍高いと言われています。

基本情報技術者試験の合格に必要な勉強時間

就職後に取得する場合

工業高校の情報系学科、専門学校の情報系学科、大学の情報工学系学部を卒業した人が、就職後、フルタイムで勉強し半年程度かかる試験です。

この試験は、新卒新入社員の研修の一環として課せられることが多いです。研修と言っても、この試験の勉強だけしているわけではありません。5時間と仮定しましょう。

20日×6カ月×5時間=600時間
+α(就職前の勉強時間)

程度ということになります。

ただ+αの部分がかなり重いです。実際に測ったわけではありませんが、1千時間ぐらいになると思われます。その実、専門外の出身者は普通に落ちます。

素人が挑むのであれば1600時間程度を見ておけばよい、というのが私の認識です。

専門学校で取得する場合

専門学校の情報系学科の場合、在学中にこの資格を取らされます。その場合、次のような勉強時間になると思われます。

20日×9カ月×1.5時間×3コマ≒800時間

9カ月としたのは、長期休暇があるから、3コマとしたのは、専門学校とは言え、専門科目以外の科目も学習するからです。

これで4割~5割の人しか合格できません。ほぼ全員を合格に導くには、やはり1600時間程度かかるというのが私の認識です。

高校で取得する場合(私の場合)

私は、3000時間程度かかりました。そして、半分まぐれで合格しています。なぜ、このような時間になったかと言うと、独学であるがために発生したロスが大きいからです。(3600時間の司法書士試験よりはマシだが、非常に難しい試験だというのが私の主観です。)

なお、3000時間の内訳は述べるのが難しいです。学校の授業の時間も計上しております。私は試験勉強以外に、休みの日に自宅でプログラミングの練習を欠かさずやっていました。これも勉強時間に計上しております。

私はこの試験に高校3年生で合格しています。私の高校は工業高校の情報系学科でした。

実は、工業高校の情報系学科の教師と言うのは、皆さんが考えているよりも遥かにレベルが低いのです。教師と言うのは、大学卒業後、実務経験無しで就職する方が多く、実務経験者には圧倒的に及びません。やる気のある生徒なら簡単に追い付いてしまいます。

そうすると、完全独学ではありませんが、独学と大して変わらなくなってしまいます。

(本気で情報工学を勉強したいなら工業高校はお勧めできません。)

独学だと非常に厳しい

基本情報技術者試験と司法書士試験とでは根本的に勉強方法が異なります。

この試験、独学だと勉強方法が非常に迷走しやすいのです。司法書士試験は独学でもほとんど支障がありませんが、基本情報技術者試験に素人が独学で挑むのは非常にハードルが高いと言えます。

迷走すると、一生受からない可能性もあります。

専門外で受験される方は、予備校を利用した方が良いと思います。(独学と言うやり込みプレイをしたいのであれば別として。)

無勉で合格する人

普通にいます。

実務経験者にとっては常識レベルの知識しか問われない上に、捨て科目を作っても良いので、無勉で合格する人もいます。こういう方は実務経験があって能力は高いが、たまたま資格を持っていなかった人です。

無勉まで行かなくとも、2年~3年の実務経験がある方であれば、1日1時間ぐらい勉強して半年もかからないと思います。

情報工学と言う分野は、適性の有無が非常に強く分かれる分野であり、極稀に中学生で合格する「天才」もいるようです。

司法書士試験との比較

基本情報技術者試験の場合

基本情報技術者試験の特徴は次の通りです。

学校での勉強時間や実務での勉強時間を勉強時間に計上できる。
⇒とはいうものの受け身の姿勢ではダメです。最新技術を常に勉強し、実務で試していく仕事への積極性が必要ですし、それが無い人は合格できません。
⇒実務経験があると非常に有利になります。

繰り返しに成りますが、実務への積極性が大切だと思います。特に応用情報技術者試験以上になると、これが無ければまず合格できません。

実務への積極性が大事だとは言え、努力している限りは、仕事がそのまま受験勉強になりますし、勉強方法としても非常に効率が良いのです。

司法書士試験のような暗記作業も非常に少ないです。そのため、勉強方法を間違わなければ苦行感は少なく、むしろ楽しみながら勉強できます。

逆に、勉強方法を誤り、暗記に走った場合の苦行感はすさまじいでしょう。司法書士試験の会社法以上に日常生活から離れており、イメージが持ちにくいのです。というか、その方法では合格できません。

独学について言うならば、実習、即ち、実務を出来る限りシミュレーションするような勉強方法が有効なのですが、それに気が付くのが難しく、迷走する可能性が高いと思われます。

言うなれば、暗記<<<<理解
です。

これらの事情が難易度の感じ方に非所に強い個人差を生んでいます。

司法書士試験の場合

一方、真逆を行くのが司法書士試験です。

法学部で勉強しても試験の役には立たないと言われています。補助者経験も大して有利に働かないと言われています。実務のことは合格してから勉強すればいいと言われます。(この辺の事情は私も経験したわけではなく、人から聞いただけなので断言はでき兼ねます。)

司法書士試験の受験の仕方として専業受験を選んだ場合、無職状態が続くので、大きな決断を求められますし、受験勉強中は常に不安に苛まれることになります。「落ちたらどうしよう。再就職先はあるのか?」と言う感じです。特にこの不安がつらいところです。

そして賭けている物が大きいのです。

正社員が1年間働けば300万円は稼げると思いますし、人生は時間で出来ているので、莫大な金と人生の一部を賭けているとも言えます。不合格の場合は、これらがそのまま損失となります。よって、博打を打つ度胸も必要ですし、ここでも大きな不安に苛まれることになります。

普通に仕事をしていれば、1日8時間程度は働いているのかもしれませんが、受験の場合、強制力がないため、強靭な意思がないと続かない可能性も有ります。

一方、兼業受験を選んだ場合、補助者をやっていたとしても実務経験を勉強時間に計上できないのですから、仕事の合間に勉強時間を作り出す必要があり、それも試験を難しくしています。

更に、勉強方法の大半を暗記作業が占めるので、非常に苦行感が大きくなります。

こちらは、理解<<<<暗記
です。

これらの事情が司法書士試験を難しく感じさせているのです。

結論

以上から、必要な努力の絶対量と言う意味では、桁違いなほどの難易度差は無く、独学が難しいという点に限れば、基本情報技術者試験の方が難しいというのが私の認識です。司法書士試験合格者が基本情報技術者試験のベテラン受験生になることは普通にあり得る話だと思います。

最後に

もし需要が有るようであれば、司法書士試験合格後、来年4月の合格を狙う方のために、勉強方法も記事にしてみようと思います。


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